以前、文書作成ソフト( Word )や表計算ソフト( Excel )を使用してオリジナルのマークシートを作成する我流も我流、はたしてこんなんでいいのか? まぁ、実際に使えるから、いいか・・・みたいな記事をいくつか書いた。
書いた本人が言うのだから間違いないであろう、過去のいい加減な記事の数々・・・
で、今回はナニをしたかと言うと、数学用マークシート処理プログラムの改良版を作成するにあたり、マークシートそのものも改良(と本人は思っている)し、プログラムもあらかたできた(と本人は思っている)ので、「実際の試験でテストしたいなー」と思ったわけですが・・・
「実際の試験でテストする」って言い方もヘンですが。
「実際のテストで試験する」って言っても、やっぱりヘンですが。
・逆もまた真なり? どっちもヘン
まぁ、なんでもイイです。
いきなり数学の先生に「試しに使ってみてください」というお願いをするのもナンだし・・・
万一どころか、使って初めて気づく
バグ満載のプログラムであることは「間違いない」自信だけはあり・・・
( なら 自分で、こっそり )
プログラムのテストを決行することに決めました。
決めたのはいいんですが、使用するマークシートが問題で、数学用途のシートは個人的な問題から使用できないため、マークが数学用の「 -(マイナス記号)から始まり、dで終わる」のではなく、数学用のシートと形式が同じで、ただマークのみ「1から始まり16で終わる」カタチに変更したマークシートを作成し、これでプログラムをテストしようと思ったワケです。
しかーし、ここで大問題が二つ発生!
大問題その1:
・私の技量では表計算ソフトで、10以上のマークが作成できない!
大問題その2:
・文書作成ソフトで、マークシートを修正する方法を全部忘れた!!
その1は純粋に技術的な問題で、「今後の学び & 創意工夫」により改善が見込めるからまだイイとしても、あろうことか、その2は青天の霹靂・悲惨の極み・驚天動地・寝耳に水・予期せぬ不意打ち などなど、日本語ではいろいろな表現が可能だが、まぁ最も適切なのは「痛恨の一事」か・・・
なんで全部忘れるの オレ?
ってか、修正方法をもともと知りませんでした☆ ぎゃはは
・・・というわけで、たとえこのように七転八倒と運命づけられた人生であっても、まだあきらめる気がしない(ここにメモしておけば、また忘れても必ず思い出せる & 万一にも同じ志を抱く、どなた様かのお役に立てれば・・・それこそ幸い的な思いもあり)、今回のテーマは「10より大きいマークを使うマークシートの作り方」です。
【もくじ】
1.(私には)表計算ソフトで10以上のマークが作れない!
2.マークの修正方法を全部忘れてることに気づく
3.イチから出直します
4.まとめ
5.お願いとお断り
1.(私には)表計算ソフトで10以上のマークが作れない!
自身が最も多用するのは、1ブロックが 25 行で、1設問あたり8選択肢、合計4ブロックの全 100 問対応の A4 横置き型マークシート。(My 用途では、実はコレでほんとに十分なのですが・・・)

あれもしたい、これもしたい、みたいな、欲に目が眩んで、というか、思いつくままにマーク読み取りプログラムの機能を拡張したくなり、このシートを元にして作成した発展形の一つである数学用は、1ブロックが 25 行で、1設問あたり 16 選択肢、合計3ブロックの全 75 問対応の A4 横置き型マークシート。1枚で大問3個しか設定できないので、2枚を組み合わせて採点することで大問6個に対応。

実は、マークとマークの間隔が狭いところ等を直したいって、ずっと思っていた。
現在、この数学用マークシートを改良して、B4 縦置きの用紙にB5横置きを縦に2枚並べて印刷し、半分に折りたたんだ状態で試験を実施、シート回収後、マークの読み取りと採点処理を実行できるプログラムを書いている。
この新しいプログラムをテストするにあたり、いろいろ直したかったところが満載だった数学用マークシートそのものも改良したくなり、反省点を元に作成したのがコレ(図は設計時の画面)。

反省点とは何かというと、
(1)マーク読み取り範囲の設定方法がわかりにくかった(と思う)ので、まず、これを改良。

旧版では、左上の「|」マークを目印に読み取り枠を設定した。

新版は、枠線があるので、読み取り範囲の設定が少しはラクになった?
同時に、マークの間隔もより広めに設定し、受験者が多少大きめに塗りつぶしても誤判定が出にくく改良(したつもり・・・テストしていないので、現時点では効果のほどは?)。

なので、読み取り範囲の設定は、枠線を利用して実行できるようになった。

(2)1ブロックあたりの行数を 25 → 30 行に増やした。 これで大問1個について、30 設問の設定が可能になった。

つまり、大問1個について、30設問を設定可能とした。
(3)旧版の A3 縦( A4 横置き×2)ではなく、B4 縦( B5 横置き×2)へ用紙サイズを変更した。

A3 サイズのシートも作成してみたのだが、A3 サイズだとインクジェット複合機を利用して印刷(輪転機での印刷はマークの濃度が濃くなり、誤判定が出やすくなることから非推奨・・・というか、ユーザーには禁止と案内している)する時間が B4 サイズのそれより明らかに遅くなる、スキャナーでの読み取り処理にも時間がかかる等、いろいろ問題があり、少々マークの文字は小さくなるが A 版に比べて何かとメリットが多い B 版の用紙を使うことに決定。
もちろん、国際的にはやはり A 版だと思うが、欧米文化圏で My マークシートリーダーが使われるシーンはさすがに想像できない。できないが、今年、いちばんの夢は英語バージョンを作成することだ。これは新年早々に思いつき、数学用シートの処理プログラムが完成したら、今年の次のチャレンジ・イベントはそれだと思っている。
で、話を本題へ。
この表計算ソフトで作成した数学用マークシートのマークを「1」から「16」に変更しようとしたのだが、どうがんばってもそれが出来ない!
実際のシーンを再現。
表計算ソフトを起動して、全行・全列のセルの高さと大きさを適当なサイズに設定し、挿入 ⇨ 図形から楕円を1つ、セル内ちょうどおさまるように描画、このオブジェクトを右クリックして表示されるサブメニューから、「テキストの編集」を選択(クリック)して半角数字で「1」を入力。オブジェクトの色は灰色に設定する。

次にマークのオブジェクトが入っているセルを選択し、オートフィルの機能を使って右へドラッグしてコピーする。

ここまでは、実にイイ感じ♪
左から2つめのマークの数字部分をクリックして編集状態にし、半角数字の「2」を入力。

これを3、4、5、・・・、9まで繰り返して、10を作成すると・・・

おい、ちょっと待て・・・

しかも、フォーカスを外すと・・・

ヘイ バカターレ!
8、9、1じゃないよー!!
楕円のオブジェクトの幅を変えるわけにはいかないから、フォントサイズを小さくして修正。

ハイ
不採用決定。(T_T)
このまま、あきらめるのはどーしてもイヤだったので、ジタバタしてみることにする。
どーせ、他にすることないし。実はあったかもだけど、したくないし・・・
しばし、沈思黙考
(-_-)zzZ
寝るなー!!
オブジェクトの中に数字を描画するのがイケナイのかと思ひ・・・、楕円オブジェクトは「塗りつぶしなし」に設定して、テキストはセルに直接入力してみる。

ちょっと、微妙に違和感がないこともないが、なんとか使えるかな・・・という程度にはなったか?
2桁数字の方が、なんとなく、下がって見える・・・ 色も濃い?(同じ灰色でも面積の関係か?)

試しに、印刷プレビューしてみると・・・

(塗りつぶし面積も、実用的にはもっと狭い方が好ましい)
こんなマークシートでは、存在感の薄い「1」~「9」にマークするには、余程の勇気が必要です!
ハイ
不採用決定。(T_T)
上の例なんてまだ良いほうで、実際には、もっとイロイロやってみたが、使えないマークシートをひたすら量産する結果に。(元々ない)知恵の限りを尽くしても、状況は改善する兆しすらなく・・・
少なくても現在の私の技能では、表計算ソフトを用いて「実際に使いたいと感じるレベルの品質」を維持した「10以上の数値を表示するマークを作成することは不可能」と悟ったのであった。
2.マークの修正方法を全部忘れてることに気づく
まだ、すべてが終わったわけではない。そうだ。文書作成ソフトを使って再チャレンジする方法が残されている。以前、教科「情報」用のゼロ始まりのマークシートを作ったじゃないか。あの時は特に問題なく、0、1、2、・・・、14、15まで計16個の丸囲み数字を作成できたはずだ。
そう思い、保存してあった教科「情報」用のファイルを開き、それを改良しようとしたのだが・・・

ヤバイ!
いじれない!!
修正方法、全部、忘れた!!!
・・・ってか、よく考えたら、もともと知らない。
コレ、作り直した方が早くね??? みたいな・・・
3.イチから出直します
既存のファイルはいじれそうにない。・・・となれば、残された道はただひとつ。
白紙状態から全部書く!
それしかない!!
あの日、近所の国道を爆走していた緑色の大型トラックの運転席の後ろに力いっぱい掲げられた看板にも、「イチから出直します!」って、確かに書いてあった。・・・あの時、感動で魂が震えたな・・・
実際、ナニがあったのか、わかりませんが・・・
My ふぇーばりっと Car の運転席から思わず叫んでました☆
運転手さん、がんばって!!
・・・ということで 走召 有名な!あの文書作成ソフトを起動し、新規作成で用紙を「 B5 横置き」に設定。余白は最小値(My環境では 0.3 mm)にする(行数・列数共に詰め込みたくて、この設定にしています。実際のシーンではもう少し余裕マージンを取り、あまり攻めすぎない方が良いと思います)。
「レイアウト」タブをクリックして、「ページ設定」リボンの中の「段組み」アイコンをクリックし、表示されるサブメニューから「3段」を選択する。

これだけだと何も表示がなく、段組みの状況がわかりにくいので、再度同じ操作を行い、今度はいちばん下の「段組みの詳細設定」をクリック。

画面に境界線が描かれる(最終的に消しますが・・・)。

「タイトル・大問番号・OpenCV用のマーカー画像」を1~3行目に入力。

4行目にカーソルを置き、「挿入」タブをクリックして「表」リボンの「表」をクリックして表示される「表の挿入」の枠をドラッグして1行×7列の表を挿入する。

画面右下の「ズーム」のスライダーを右へドラッグし、画面の拡大率を大きくして・・・

表内の任意の場所をクリックすると表示される「表の移動ハンドル」をクリックすると、表全体が選択されるので、「テーブルレイアウト」タブをクリックして表示される「配置」リボンの「中央揃え」をクリックする。これで表への入力値はすべて中央揃えで表示される。

表の例えば一番右のセルを右クリックして、表示されるサブメニューから「挿入」をクリック、さらに表示されるサブメニューの「右に列を挿入」をクリック。表の列が1つ増えるので、Ctrl+Y を繰り返し実行して表の列数を 17 列にする。

画面はこんな感じになる。

いちばん左のセルに半角カタカナの「ア」を入力し、左から2番目のセルに丸囲みの1(= ① )を入力する。以降、セルを右へ移動しながら順次丸囲みの数字を 16 まで入力する。

【注意:解答欄の番号・記号について】
「ア」としたのは、自作のマークシートリーダーで使用している数学用シートの流用型として使用するため。数学用とマークシートでは、大問1の ア 、イ 、ウ 、・・・、大問2の ア 、イ 、ウ 、・・・、大問3の ア 、イ 、ウ 、・・・、これで解答用紙 A 面(第1面:1枚目)が終了、続けて B 面(第2面:2枚目)へ移動し、大問4の ア 、イ 、ウ 、・・・、大問5の ア 、イ 、ウ 、・・・、大問6の ア 、イ 、ウ 、・・・ のように設問を設定している。
もちろん、ここは「1」から連番で作成しても構わないのだが、自分的には「2枚1セットで使用する予定の数学用マークシートの採点処理を行う新しいプログラムが、実際の採点現場で正しく動くことを確認する」ために今回は行動しているので、採点プログラムのデータ入力欄との整合性等も考えると、シートの変更点は解答欄のマークのみに留めたかったので、この仕様とした。
ちなみに動作テストを予定している新しい採点処理プログラムの採点データ等の入力画面は、こんな感じ。数学用途の採点の場合、設問の欄は数値の連番ではなく、解答用紙に合わせてカタカナ表記としている。ここが数値の連番だと、正解他のデータが入力しづらい。CMS は「組み合わせ採点」、NPO は「順不同採点」の実施の有無を見分けるフラグとして利用する。特に「組み合わせ採点」は、数学用途では必須の機能なので、ここを念入りにテストしたいと考えた。

表の任意のセルを再びクリックし、表の左上に表示される「表の移動ハンドル」をクリックして、表全体を選択。「テーブルレイアウト」タブをクリックして、「配置」リボンの「セルの配置」をクリック、表示される「表のオプション」ダイアログの「既定のセルの余白」の左と右の値を0(ゼロ)に設定して OK 。

あれこれ、設定を弄り倒す中で、先日、偶然発見 *(^_^)*♪
表はこうなる。

次に表の ① ~ ⑯ セルをドラッグして選択し、

「ホーム」タブをクリックし、「段落」リボンの「拡張書式」をクリック、表示されるサブメニューの「文字の拡大/縮小」をクリック、さらに表示されるサブメニューの「66%」をクリックする。

表はこうなる。

気分は Good! Goooder!! Goooodest!!!
あとは不要な罫線を消し、罫線とフォントの色をごく薄い灰色に設定するのみ。

罫線の色を変更するには、表全体を選択して、表中で右クリック。表示されるサブメニューから「表のプロパティ」を選択(クリック)。

表のプロパティが表示されたら、「罫線と網かけ」をクリック。

「色」と「線の太さ」を変更して、「プレビュー」の必要箇所をクリックしてOK。

表はこうなる。

今度は、もう一度表を全選択し、選択範囲内で右クリックして表のプロパティをもう一度表示し、「罫線と網かけ」をクリックして、線の色を「白」に設定、表内の縦罫線を表示しない設定にする。
最後に「ア」のセルのみ選択して、上と同様の操作を実行し、「ア」の右に灰色・ 0.25 ポイントの太さで縦罫線を引く。最終的な画面はこうなる。

あとは、この1行を全選択し、選択範囲内で右クリック、表示されたサブメニューの「挿入」をクリックして、さらに表示されるサブメニューの「下に行を挿入」を選択(クリック)。

結果は、こうなる。

追加した行に1行目の内容をコピーしてもよいし、Ctrl+Y で直前の操作を繰り返して必要な行数分、行を作成してもよい。とにかく、行を増やして、そこに1行目のマークを貼り付けて行く。罫線は消えたら消えたで最後にまとめて設定すればよい。
もし、行数が足りない場合は・・・

Ctrl+A でオブジェクトを全て選択して、選択範囲内で右クリックし、下の図の赤い枠で囲んだ部分のチェックをすべて外して OK をクリックすると、行の高さが小さくなる(はず)。

次に表のみ、上から下までドラッグ等して選択し、選択範囲内で右クリックして表のプロパティを表示して、「行」タブをクリック。高さを「固定値」として、最適な数値を入力してOKをクリックして行の高さを修正する。
【注意】
理由は定かでないが、この方法で行の高さを「修正できる」場合と、「出来ない」場合があった。

他にも、表のみ全選択するところは同じだが、「テーブルレイアウト」タブの「セルのサイズ」リボンの「高さ」でも同じことができる(こともある?)。

【注意】
理由は定かでないが、やはり、この方法で行の高さを「修正できる」場合と、「出来ない」場合があった。出来ない場合は、Ctrl+Z(元に戻す)で、修正できる場合の直後のところまで戻して実行すると変更が適用された。原因は私にはわからない。
最終的に、1設問あたりの選択肢数は 16 個、1ブロック 30 行、全3ブロックの B5 横置きのマークシートが完成。

(実用化するには ■■■ の位置調整が必要)
上の図は、「レイアウト」タブをクリックして、「ページ設定」リボンの「段組み」をクリックして表示されるサブメニューから「段組みの詳細設定」をクリックしてダイアログを表示し、「境界線を引く」のチェックを OFF にした状態の印刷プレビュー。
冷静になって考えると、ヒトはわずかながらでも、進歩し続ける生き物らしい。
以前、出来なかったことが、今は、できるようになった。
きっと、「イチから出直します」トラックの運転手さんのお陰です。
ほんとに、こころから、ありがとう!!
ここには掲載できないけれど、あの日撮った、爆走トラックの写真。
生涯、宝物にします!
4.まとめ
(1)表計算ソフトでは、10 以上の数値を表示するマークの制作は(私には)難しい。
(2)文書作成ソフトなら、比較的簡単に10 以上の数値を表示するマークが(私にも)作成可能。
(3)文書作成ソフトの行の高さの修正は、出来る場合と出来ない場合があった。理由は不明。
(4)イチから出直すことも、より良い人生を歩むためには必要になることがあるカモです☆
(5)大型トラックの看板からは深い学びを得ることがあります。
5.お願いとお断り
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