花が咲いたよ

朝、仕事に行こうとして家の玄関を出たら・・・

スイセンの花が咲いていた。

僕は、大好きな、八木重吉さんの詩を思い出した・・・

 花

花はなぜ美しいか
ひとすじの気持ちで咲いているからだ

僕は、悲しみの塊のような人間だから、
どうしても過ちを繰り返してしまう・・・

たとえ、ひとすじの気持ちであっても・・・
それが自分にとって、どんなに美しいものであっても・・・
だれかを傷つけるなら、それは間違いだ。

空を見上げて、きみに心から謝りたいです。
ほんとうに、ほんとうに、ごめんなさい。

そう思ったら・・・
大好きな、八木さんの詩を、もうひとつ、思い出せた。

 ひかる人

私をぬぐうてしまい
そこのとこへひかるような人をたたせたい

ほんとうに、その通りだ。
それができたら、どんなにか、こころが明るく、軽く、なるだろう・・・

こんな くだらない僕を・・・
ひと思いに、ぬぐいさってしまえたら。

それが僕の ほんとう であるのに・・・
それが僕の 偽りなき ほんとう であるのに・・・

昨日の報道発表を聞いて
たくさんのひとが・・・僕に会いに来てくれて
美しい涙を流してくださった・・・

ぬぐいさってしまいたいような・・・こんな 僕のために。

わたしのまちがいだった
わたしのまちがいだった
こうして草にすわれば
それがわかる

あと何度、混乱を繰り返したら、美しい気持ちになれるだろう・・・
どれだけ思い悩んだら、この僕を卒業できるだろう・・・

どこに向かって歩けば、いちばん僕らしく、歩けるだろう

誰ひとり、傷つけずに・・・
誰ひとり、困らせずに・・・
静かに美しく咲いていた・・・

今朝、見た あのスイセンの花のように。

花が咲いたよ
花が咲いたよ
幼かった僕なら、きっと・・・笑顔で
そう、今の僕に言ったに違いないけど。